耐震+制震はSDU(STEEL DAMPER UTILITY)に任せる
⇒SDU 揺れを吸収する壁

繰り返し襲ってくる地震に対して、抜けない、捻じれない、錆びにくい、高層建築物の固有振動数と一致しやすい長周期地震動、木造家屋、非木造の中低層建築物が最も揺れやすい短周期地震動などの地震の種類を選ばない、効果を持続するSDU。
SDUとは?その性能を探る実験が行われました

耐震性を計るのに、胴差に差し込んだ鉄棒をX方向へ20mm押し込む実験を見せていただきました。この時、軸組にビス留めされた鋼板は、X方向からの力に座屈しながらも、張力場を形成することによって抵抗力を発揮します。鋼板に手のひらを添えると波打っているのが分かります。押し込んだ20mmを元に戻すと鋼板の波打った面も平面に戻りました。

耐震性を計るのに、横(X方向)へ200mm引っ張る実験の模様です。鋼板の波打った面は元の平面に戻り、鋼板のカタチは裂けることもなく変形しませんでした。日本建築センターでの実験ですが、壁倍率10.0を認定された逸話があります。
SDUの実験動画及び構造用合板との比較実験動画
SDUは、地震による建物の歪みを、ビスを通して面材が座屈して逃がします。一方、構造用合板などの耐力壁は、接合部分の耐力が低下し、繰り返し起こる余震に対して次第に弱くなってしまいます。
繰り返し襲ってくる余震に対し、構造用合板は接合部の耐力が低下し(釘穴が広がったり、釘が曲がったりして)、次第に弱くなっていきます。構造用合板の振動試験では、250galの振動で耐力が60%以上低下することが確認されました。
Gal(ガル)とは?

ガルとは、加速度の単位で、 人間や建物にかかる瞬間的な力を意味します。その名称は、ガリレオ・ガリレイにちなむものです。1ガルとは、1秒間に1センチメートルの割合でスピードが増していく状態を指します。地球の重力の加速度(物体が重力に引かれて地面に向かって落ちるときのスピードの変化率)は、980ガル。重力加速度は980ガル=1g(ジー)で表します。
SDUの面と断面(鋼板+粘弾性体のサンドイッチ構造)

厚さ0.5mmの非常に錆びにくいめっき鋼板(高耐食性めっき鋼板)を使用しています。この鋼板はSuperDyma(新日本製鐵株式会社製)とZAM(日新製鋼株式会社製)を使っており、建築基準法第37条第二号の規定に適合するものとして、国土交通大臣指定建築材料として特別認定を取得しています。また、「住宅の品質確保の促進等に関する法律第52条第1項」の規定に基づいた、住宅用高耐久性建築材料としての特別認定を取得しています。
鋼板で挟み込んだ粘弾性体はブチルゴムを主成分とし、燃えるようなことがあっても有害物質は発生しません。この鋼板のセットはメンテナンスフリーです。
鋼板の座屈と粘弾性体の変形がエネルギーを吸収

鋼板の役割は、建物に強度と復元性をもたせるバネのような働きをします。
2枚の鋼板に密着した粘弾性体は、鋼板の座屈により強制的に変形させられます。このとき、動的抵抗が発生し、動エネルギーが熱エネルギーに変換されることで、建物の揺れを吸収するダンパーの役割をします。

上記グラフより、200ミリの変形でも粘り強さを持ち、微小変形時からの剛性が高く、エネルギー吸収能力が高い、ということが言えます。
SDU施工手順
中野商店はSDUの指定登録店です

SDUのセットはSDU-W×3、SDU-C×2、ビスセットの組み合わせで価格は74,800円。SDU-W:910㎜×910㎜×3㎜。国土交通大臣認定取得認定番号:FRM-0088、重量 約8.2㎏/枚、壁倍率 4.2。 基礎が足りない場合はケミカルや基礎の打ち増しで強化します。30坪であれば、5坪単位で1セットを取り付けます。